【2024年最新版】リフォーム補助金制度で賢くリフォーム！

2023年に話題となった「住宅省エネ2023キャンぺーン」が、2024年も「住宅省エネ2024キャンペーン」として予算を増額して継続されることが発表されました。政府が2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、物価高が高騰している現状での省エネへの投資を補助してくれる仕組みです。

そこで、お得に補助金を利用できるよう、キャンペーンの概要や申請方法・期間などを解説いたします。

住宅省エネ2024キャンペーン

「住宅省エネ2024キャンペーン」は、国土交通省・経済産業省・環境省の三省が連携して行う事業で、住宅省エネ化を支援する4つの補助事業の総称です。
2023年のキャンペーンから継続して2024年も行われますが、2024年からは新たに、「賃貸集合給湯省エネ2024事業」が追加されました。

4つの補助事業の、リフォーム工事をした場合の補助にフォーカスをあて、それぞれ解説していきます。

●子育てエコホーム支援事業

物価高騰の影響を受けやすい、子育て世帯・若者夫婦世帯による、住宅の省エネ改修等に対して支援することにより、子育て世帯・若者夫婦世帯等による省エネ投資の下支えを行い、2050年のカーボンニュートラルの実現を図る事業です。

予算	2,500億円（国土交通省）
補助対象	①、②のどちらも満たす方 ①エコホーム支援事業者と工事請負契約等を締結し、リフォーム工事をする方 ②リフォームする住宅の所有者等であること
補助対象工事	（いずれか必須） 開口部の断熱改修 外壁、屋根・天井又は床の断熱改修 エコ住宅設備の設置（節水型トイレ、高断熱浴槽等） （必須工事と同時に行う場合補助対象） 子育て対応改修（浴室乾燥機、宅配ボックス設置等） 防災性向上改修 バリアフリー改修（手摺の設置等） 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 リフォーム瑕疵保険等への加入
補助額（上限）	子育て世帯または若者夫婦世帯 ・既存住宅を購入し、リフォーム：60万円/戸 ・長期優良住宅の認定を受ける場合：45万円/戸 ・上記以外のリフォーム：30万円/戸 その他の世帯 ・長期優良住宅の認定を受ける場合：30万円/戸 ・上記以外のリフォーム：20万円/戸
対象工事の着手期間	2023年11月2日以降
交付申請期間	2024年3月中下旬～予算上限に達するまで （遅くとも2024年12月31日まで）

※リフォームの場合（新築の場合は条件が異なります）

対象工事の詳細や、工事内容ごとの補助金については事業ホームページに詳しく記載されておりますのでそちらをご確認ください。
リフォーム｜子育てエコホーム支援事業

●先進的窓リノベ2024事業

先進的な断熱性能の窓に交換するリフォームに対して、高い補助額で重点的に支援することを目的とする事業です。4つの制度の中でも、補助額が大きく注目の事業です。

予算	1,350億円（環境省）
補助対象	①、②のどちらも満たす方 ①窓リノベ事業者と工事請負契約を締結し、窓のリフォーム工事をすること ②窓のリフォーム工事をする住宅の所有者等であること （住宅を所有し、賃貸に供する個人または法人も対象）
補助対象工事	ガラス交換 内窓設置 外窓交換（カバー工法、はつり工法） ドア交換（カバー工法、はつり工法）
補助額（上限）	対象商品の性能、サイズ等により補助額が決定（補助率1/2相当） 上限200万円/戸
対象工事の着手期間	2023年11月2日以降
交付申請期間	2024年3月中下旬～予算上限に達するまで （遅くとも2024年12月31日まで）

※リフォーム工事のみが対象です。

補助対象工事と補助額について詳しくは事業ホームページでご確認ください。
対象要件の詳細｜先進的窓リノベ2024事業

●給湯省エネ2024事業

家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野について、高効率給湯器の導入支援を行い、その普及拡大により、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的とする事業です。

予算	580億円（経済産業省）
補助対象	①、②のどちらも満たす方 ①対象機器を設置する住宅の所有者等であること （住宅を所有し、賃貸に供する個人または法人も対象） ②給湯省エネ事業者と契約を締結し、本事業の対象設備である高効率給湯器（対象機器）を導入する （リフォームの場合、対象機器を購入し設置する方法で工事請負契約を締結）
補助対象工事	一定の性能を満たす高効率給湯器を設置する ヒートポンプ給湯器（エコキュート） 電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯器（ハイブリッド給湯器） 家庭用燃料電池（エネファーム）
補助額（上限）	エコキュート…8万円/台 ハイブリッド給湯器…10万円/台 エネファーム…18万円/台 ※共同住宅の場合は、上限はいずれか1台までとする
対象工事の着手期間	2023年11月2日以降
交付申請期間	2024年3月中下旬～予算上限に達するまで （遅くとも2024年12月31日まで）

※新築住宅・既存住宅（リフォーム）のどちらも対象です。

対象機器の詳細や、詳しい補助額につきましては、事業ホームページをご確認ください。
補助金の交付申請｜給湯省エネ2024事業

●賃貸集合給湯省エネ2024事業

2024年から新たに発表された事業で、従来型の給湯器を補助対象である小型の省エネ型給湯器に交換する工事を対象とした補助事業です。

予算	185億円（経済産業省）
補助対象	①～③をすべて満たす方 ①賃貸集合住宅の所有者等である（オーナー、オーナーから管理委託されている管理法人等） ②賃貸集給湯省エネ事業者と請負契約等を締結する ③既存賃貸集合住宅の1棟あたり賃貸住戸2戸以上の住宅について、従来型給湯器を、補助対象である小型の省エネ型給湯器に交換する （原則、1棟あたりの取替台数が2台以上の場合、申請可能＝2台以上の申請が必要）
補助対象工事	一定の性能を満たす小型の省エネ型給湯器へ交換する 潜熱回収型ガス給湯器（エコジョーズ） 潜熱回収型石油給湯器（エコフィール）
補助額（上限）	【エコジョーズ】 追い焚き機能なし　5万円/台 追い焚き機能あり　7万円/台            【エコフィール】 追い焚き機能なし　5万円/台 追い焚き機能あり　7万円/台 ※補助上限は1住戸1台まで
対象工事の着手期間	2023年11月2日以降
交付申請期間	2024年3月中下旬～予算上限に達するまで （遅くとも2024年12月31日まで）

※既存集合住宅限定です。

対象機器の詳しい要件は事業HPよりご確認ください。
補助金の交付申請｜賃貸集合給湯省エネ2024事業

申請方法

補助金の交付申請を含むすべての手続きは、施工業者が行います。
オーナー様自身で申請手続きを行うことはできません。

オーナー様と施工業者が工事請負契約書を結び、工事が完了した後、施工業者が補助金の交付申請を行います。
補助金の交付は、一度施工業者が受け取り、オーナー様へ還元されます。

補助金の還元方法は、工事代金の充当または返金のいずれかの方法で行われ、交付申請前に両者で取り決めておきます。

申請時の確認・注意点

各事業で、対象となる設備機器の性能が細かく決まっていたり、併用できる事業があったり、工事発注前に下記のポイントを確認しておくことが重要です。

①対象となる設備・工事内容を確認する
自身のリフォーム工事内容に、補助金を受け取れる工事内容があるかどうかを住宅省エネ2024キャンペーンのホームページで確認しましょう。
その中で、工事内容や交換する設備の性能や品番などを施工業者へ確認し、補助が受けられる内容かどうかを明確にしたうえで着工することが大切です。

②施工業者の選定
補助金の申請サポートをしてくれる業者かどうかを、見積の段階で確認しておくことが必要です。
事業者登録していない業者でも、登録後申請が可能ですので、一度確認してみるといいでしょう。

③リフォーム着工時期の確認
どの事業も2023年11月2日以降に着工した物件が対象となるため、過去のリフォーム物件を申請する場合は着工日にお気をつけください。
また、事業によっては年末を待たずして予算額上限に達し、終了している場合もありますので、都度ホームぺージをご確認ください。

④補助金の申請条件の確認
各事業で、補助対象となる方や物件の条件がありますので、そちらも忘れずにご確認ください。

賢く使って、お得にリフォーム工事を！

子育てエコホーム支援事業は、他3つの事業との併用が可能です。
今回の大規模な補助金制度を利用して、これを機にリフォーム工事を検討してみてはいかがでしょうか？